- 所 在 糸満市山城(那覇空港から45分)
- 水 深 -5~-25m
- 風 向 き 北~北西
- 透 明 度 10~20m
- 難 易 度 中上級者向け
- ト イ レ なし
- シャワー なし
- エントリー 岩場
- 見 所 地形(アーチ、トンネル、洞窟)
- 陸の方向 340度
ポイント情報
沖縄県糸満市にある「山城海岸」は、沖縄最南端の場所である荒崎海岸の隣に位置します。近くには「喜屋武岬」や「しらゆりの塔」「平和創造の森公園」があります。景勝地としても良い場所で海岸線から見る海はとても美しく、「山城うりぐち」という石を削って作った階段からは歴史を感じます。
このポイントは知る人ぞ知る穴場ダイビングポイントです。調べてもダイビングの情報はほとんど出てきませんし、ショップでもほとんど潜られていません。しかし地形を楽しむにはとても良いポイントで、アーチやトンネル、クレバスさらには洞窟まで何でも取り揃えており、沖縄本島周辺でもトップクラスに楽しいポイントです。アーチやトンネルはさまざまな場所が繋がっており、地形が分かってくるとオリジナルのルートで楽しむことが出来ます。太陽が出ている日にはそこかしこに木漏れ日が溢れ、幻想的な雰囲気に包まれます。アーチを抜けたその先に広がる白い砂地も見所の一つです。
狭い通路や暗い場所が入り組んだ地形ポイントなので難易度は中上級者からになります。またサーファーも多いポイントで、しばしば隣同士で遊ぶこともあります。有名な「スーサイド」というポイントはここより少し東に位置します。サーファーがいるだけあって波の発生しやすいポイントであり、海況判断は慎重に行う必要があります。さらに凸凹の石灰岩地形を歩いてエントリーするため、ビーチエントリーの経験が必要です。これらも中上級者向けのポイントに設定している理由です。
干潮の時にはリーフ内のタイドプールで楽しむことが出来ます。水深も深いところで-2mほどあるので簡単な素潜りであればこちらでも十分楽しめます。
駐車場
グーグルマップの「山城うりぐち」でピンが立っている場所に駐車できます。スペースとしては10台前後。満潮時にはサーファーも集まるポイントになります。時々工事車両も通ります。
注意事項
- 石を削って作った階段はとても滑りやすいです。慎重に上り下りしましょう。
- 凸凹の石灰岩地形が広がります。足元に注意して進みましょう。
- サーファー、釣り人も集まります。
- 狭い場所、暗い場所が多くあります。
- 一部オーバーヘッド環境になります。
- 海況が変わりやすいポイントです。
ルート案
- 階段を降りて、エントリーから潜降場所まで
サンゴ礁の地形は凸凹しており、足元をよく見ていないと転んでしまいます。エントリーは満潮時の方がしやすいかもしれません。途中にはプール状の地形もあり、アウトリーフに出なくともフィッシュウォッチなどを楽しむことが出来ます。 - 第1広場から縦穴まで
潜降場所は水深12m。ここではそこまで水深を下げずに水深5mの中層を泳いで行きます。今回紹介するルートは最終この場所に戻ってきます。潜降場所も小さな広場のようになっており、クレバスを通ってドロップまで行くルートや洞窟を楽しむルートがあります。 - 縦穴から第2広場
冒険の入口。水深5mから水深15mまで降りていきます。降りた先に「シーサー岩」があります。しかし水深15mからのアングルでは全然シーサーに見えないので、敢えて縦穴を潜らずに進むとシーサーを楽しむことが出来ます。 - 第2広場と三又トンネル
第1広場には「シーサー岩」と「三又トンネル」があります。「三又トンネル」は短めの天窓付きのトンネルです。3か所の出入り口があることからそう呼んでいます。さらに付近にはもう1つアーチがあり、迷路のような地形になっています。 - 第2広場から第3広場
小さなアーチとクレバスを抜けて進んでいきます。以前よりも砂が堆積しています。頭上注意。途中は天窓もあり、光が刺しているとても綺麗です。途中にはタイヤが埋まっている場所があります。ここを目印に左右に道が分かれます。どちらも通過できるのですが、左側の方が通りやすくてオススメです。
第3広場はL字型の広場になっています。第2広場から抜けるクレバスの先には大きな岩が鎮座しており、それがこの場所の目印です。 - 第3広場
第3広場から第4広場へは2つのルートがあります。1つはすぐ目印の大きな岩から南に目を向けるとすぐ見つかると思います。もう1つは目印の岩よりも西側にあり、そこもアーチとクレバスで第4広場まで繋がっています。 - 第4広場
このルートの中で1番深い場所です。広場と書いていますが、実際は南の方へ抜けていける地形です。ここから東側にある第5広場へはアーチを抜けて向かいます。 - 第5広場
第5広場は中層から楽しみます。完全にプール状の地形になっており、第4広場からのアーチ以外は出入りが出来ません。北側も一見クレバスが岸に向かって続いている様に見えますが、全て行き止まりです。 - ミニオーバーヘッドロック
個人的に目印にしている場所です。岩が少し飛び出した形状をしています。近くには大きなハマサンゴもあります。 - クレバスの入口
ここは探すのが少し難しいです。明らかにクレバスになっている場所は、中は行き止まりになっています。クレバスの中は水深15mまで下がるので、エアやダイブプランに余裕がある時以外は上から追っていくようにして、次のダイブに備えましょう。このクレバスは第1広場に繋がっているので、今回のルート以外でも楽しむことが出来ます。クレバスは分からなければ340度で帰ればOKです。 - クレバス出口
クレバスを抜けて第1広場まで戻ってきます。安全停止はコブのような岩が目印。 - エグジットまで
エグジットは階段よりも少し西側に泳いで行くと、一番近くまで泳げます。
見れる生き物
イセエビ、ゾウリエビ、ウミヘビ、ウミガメ、ネムリブカ、オビテンスモドキ、ツバメタナバタウオ、アオギハゼ他
ウミガメ情報
ウミガメ遭遇率は低いです。近くのポイントでよく見るので生息はしているのですが、このポイントは地形をメインに楽しむので、私は見たことありません。中層移動中には見ることがあるかもしれませんね。
コメント
「山城海岸」の案内はお任せください!!間違いなくこのポイントの虜にしてみせます!!自分で開拓していった分思い入れもあるポイントです。見えたアーチやトンネルを片っ端から潜って行き、ここまで綺麗にコース取りできるポイントはなかなかありません。あっち行ってこっち行って、いろんなコースを楽しめます。
私の心残りの1つが、このポイントのコースをバディに伝えられなかったこと。分かりやすい場所ならまだしも、複雑に入り組んだ地形であるため、リーダーを取って泳いでいないと覚えるのは難しいです。この水中マップを見ても実際にその場に行かないとイメージがわかないと思いますし、中層からの偵察も効果を発揮しません。私も攻略するにはまだまだ探索が出来ていませんが、広げれば広げるほど面白い場所が見つかり、どんどん盛り上げていけるポイントだと思っています。