【沖縄本島北部】レッドビーチ

レッドビーチの水中マップ
レッドビーチの水中マップ
レッドビーチの水中マップ
  • 所   在  金武町金武
  • 水   深  ~13m
  • 風 向 き  北~北西
  • 透 明 度  1~10m
  • 難 易 度  初心者から
  • ト イ レ  なし
  • シャワー   なし
  • エントリー  ビーチ(砂地、岩場)
  • 見   所  マクロ(ウミウシ)
  • 陸の方向   20度

ポイント情報

 金武町にある「レッドビーチ」はもともと米軍の施設です。環境問題などから長い期間利用できなかったポイントでしたが、現在は金武漁協の管理のもと利用できるようになっています。たまに米軍が使用している時があり、その時はダイビングはできません。地元の釣り人も集まります。
 レッドビーチは本島周辺のポイントでは珍しく東海岸にあり、ほかでは体験できない透明度の悪さのポイントです。しかしここはウミウシが豊富に生息しており、毎年冬になるとウミウシ好きのダイバーが集まります。水深も浅いので初心者から楽しめますが、まだウミウシの目が出来ていない状態ではただ寒いだけで終わるということもしばしば。さらに透明度・透視度ともに悪いのでロストしないように注意が必要です。何事にも慣れは必要ですので徐々に慣れれば良いと思います。慣れてくるとその種類の多さに驚くはずです。またウミウシ以外にもカニやエビといった甲殻類、泥地を好むハゼなども多く住んでいます。
 主に3つの鉄塔周辺を見て回るのですが、現在はその鉄塔間をロープで結んでおり、よっぽどのことがない限り迷うことなく往来出来ます。ロープがなければ初見で3本とも回りきるのは至難の業です。2本目まででエアを使いすぎるということもよくあるので、ダイブプランは柔軟に対応しましょう

駐車場

注意事項

  1. 岩場からエントリーする時は足元に注意しましょう。
  2. 透明度の悪いポイントです。ロストしないように注意しましょう
  3. 砂泥底ですので砂を巻き上げないように注意しましょう。
  4. マクロに夢中になりダイブプラン・残圧の確認がおろそかにならないようにしましょう。
  5. 釣り人も集まります。釣られないように注意しましょう。

ルート案

レッドビーチのルート案
レッドビーチのルート案
  1. エントリーは岩場と砂地からの2種類。岩場からの方が潜降ポイントまで近いです。
  2. さらに人工物の隣を泳いでいきます。釣り人がいるのであれば、少し迂回して進んでいきましょう。ここで潜降も出来ますが、慣れないうちは1本目の鉄塔が水中でも目視できる場所で潜降するのが吉簡単に現在地をロストします
  3. 1本目の鉄塔。個人的にはスルーすることの多い鉄塔です。探せる人はここでもたくさんウミウシを見つけられるのでしょうが、私には難しい。過去に見つけたものはよく見る種が多いです。2本目までの間はロープが張られているので辿っていくと良いでしょう。途中の砂地には「サンゴイソギンチャク」があります。クマノミは住んでいませんが「イソギンチャクエビ」が住んでいます。所々にあるヒルモの裏にもマクロな生き物が住んでいるのでそっと観察してみましょう。
  4. 2本目の鉄塔。私がメインで楽しんでいるのは2本目です。水深は-10mほど。ここで「ツノワホリミノウミウシ」や「カンムリハラックサウミウシ」「カノコウロコウミウシ」「トンプソン・アワツブガイ」などに会いました。
  5. 3本目の鉄塔。ここまで行くときは、何か特別に目的を持っている時。残圧の関係から来ないこともしばしばありあます。水深は-11mほどです、底は泥の割合が多くなってきます。ここからはウミウシだけでなく、泥地を好むハゼも楽しむことが出来ます。3本目以降もロープが伸びているのですが、そこまで行くのは真の物好きだけでしょう。
  6. 帰ってくる途中もしっかりロープを辿りながら戻りましょう。ひとたび現在地をロストすると、なかなか目印になるものがないのでもとのルートへの復帰が難しいです。ちなみに私は探すだけ探して、安全停止しながら帰ることもよくありました。その時でもロープは目視で確認しながら進みます。
  7. 最後まで潜行する必要はありません。釣られないためにも1本目の鉄塔付近で浮上するのも1つの案です。

見れる生き物

ツノワホリミノウミウシカノコウロコウミウシ、ニシキウミウシ、カンムリハラックサウミウシ、タマミルウミウシ、フジタウミウシ、ツノザヤウミウシ、テヌウニシキウミウシ、イチゴジャムウミウシ、ミヤコウミウシ、など各種ウミウシ、コペポーダ、オオモンカエルアンコウ、トウアカクマノミ、ツバメウオ、イッポンテグリ、カスリハゼ、フタホシタカノハハゼ、ウミウシカクレエビ、ハチジョウタツなど

ウミガメ情報

 遭遇率は限りなく0に近いです。透明度が悪いために近くにいても気付いていない可能性も大。ちなみにサメもちょこちょこ通ります。

コメント

 レッドビーチは3本目の鉄塔のからさらにロープが伸びています。辿っていくと、大きな海藻があったり、買い物カートがあったりします。一体どこまで続いているのか。果ては見たことありません。奥に行くと薄暗くて怖いんですよね・・・。サメがいるとも聞きますし。3本目の鉄塔までは勾配は緩やかなのですが、そこからさらに進むとスロープの地形に変わります。下は完全に泥なので、砂泥底を好むハゼが住んでいます。しかしここまででもそれなりに距離があるのでダイブプラン・残圧には要注意です。浅いからと油断して夢中になっているとエア切れなんてことも起こります。ちなみに地図にも載せている人工物の辺りにはイボハタゴイソギンチャクがあります。トウアカクマノミの目撃例がありますが、ここにいるんじゃないかと思っているのですが、私はまだ見たことがありません。

過去ログ集

レッドビーチ スキューバダイビング ログ104
レッドビーチ スキューバダイビング ログ105
レッドビーチ スキューバダイビング ログ135
レッドビーチ スキューバダイビング ログ138
レッドビーチ スキューバダイビング ログ163
レッドビーチ スキューバダイビング ログ181

【沖縄本島南部】大度浜海岸(水路)

大度浜海岸(水路)水中マップ大度浜海岸(水路)水中マップ
大度浜海岸(水路)水中マップ大度浜海岸(水路)水中マップ
大度浜海岸(水路)水中マップ
  • 所   在 糸満市大度(那覇空港から30分)
  • 水   深 5~25m
  • 風 向 き 北西~北 
  • 透 明 度 10~20m
  • 難 易 度 中上級者から
  • ト イ レ 有り(無料25台・有料)
  • シャワー  有り(有料)
  • エントリー ビーチ
  • 見   所 地形(アーチ、ドロップ)
  • 陸の方向  355~360度

ポイント紹介

 その昔ジョン万次郎が上陸したことから「ジョン万次郎ビーチ(ジョン万ビーチ)」とも呼ばれる大度浜海岸は、リーフの中は多様なサンゴとカラフルな魚たちを楽しむことができ、リーフの外は壮大な地形が広がっています。夏は観光客がリーフ内で海水浴を楽しみ、季節を問わず満潮にはサーファーが集まる場所でもあります。今回は特にリーフの外側についてご紹介します。
 南部だと一番潜られているであろう地形ポイント。駐車場が完備され、東屋もあるので器材のセッティング、水面休憩には困りませんが、難点はエントリーポイントまでの長い道のり。潜降場所までの水面移動も長く、スキューバを楽しむ前にかなり体力を削られるポイントです。さらにこの大度浜海岸の水路はタイミングが悪いと強烈なリーフカレントが発生します。しかしそれらの苦難を乗り越えてでも見るに値する地形が広がっています。至る所にアーチがあり、ここを潜ろうか、あっちを潜ろうか。何度でも違うコース取りが出来るので飽きることはありません。さらにこのポイントは沖縄本島では最大級の「ハマサンゴ」があります。U.F.O.のような形をしていることから「U.F.O.岩」とも呼ばれますが、最近は崩れていきつつあります。何万年とかけてできた造形ですからいつまでも残っておいてほしいものです。
 さてこのポイントは中上級者向けと書きましたが、中性浮力は必須です。慣れるまでは迷路のような地形に迷子になることも多いです。リーフカレントも含めこのポイントは知っておいた方が良いことがたくさんありますので存分に紹介したいと思います。ちなみに実際に潜ると水中マップ以上に複雑な地形が広がっています。それでもキーになる部分は描いているつもりなので少しは参考になるかと思います。

駐車場

大度浜海岸の駐車場
大度浜海岸の駐車場

 駐車場は大度浜海岸のすぐそばに2つあります。1つは25台ほど駐車できる無料の駐車場で、もう1つは有料で1回300円必要です。夏は観光客でほぼ満車になります。また満潮の時間帯はサーファーも集まるので、無料駐車場は季節を問わず満車になります。

注意事項

  1. リーフの外はたいてい波が立っています。ベタなコンディションの時はほぼないと思ってください。
  2. 水路はリーフカレント多発地帯です。
  3. 似たような地形が並ぶので迷子にならないようにナビゲーションはしっかりしましょう。
  4. エントリーまで足場は悪いです。砂地では足をとられ、岩場ではコケが滑り、サンゴ礁はトゲトゲしています。
  5. 満潮前後2時間ほどはサーファーも集まります。
  6. 干潮になると水路付近で釣りをする人もいます。釣られないように注意しましょう。

リーフカレントに関しては以下の記事も一緒にどうぞ↓↓

ルート案

大度浜海岸(水路)ルート案
大度浜海岸(水路)ルート案
  1. 水路を抜けてドロップまで来たところで潜降。潜降場所よりも西側に「ピサの斜塔」や「U.F.O岩」があるとイメージしてください。クレバスのようになっている地形の間を縫うように、壁に沿って東へ泳いでいきます。途中小さなにトンネルがありますが、結構狭いので通る場合は引っかからないように注意してください。ちなみにトンネルを抜けた先は縦穴になっているのですが、そこは入り口が3か所あるので狭い場所を通らなくても到達できます。
  2. 壁沿いを縫うように泳いでいると広い砂地に出ます。この時点で-20mほど。広場へ出たら今度は砂地を横目に地形に沿って西へ泳ぎます。右手に壁がある状態です。すると小さなキノコのような岩が見つかるはず。これが見つかればすぐ近くに、先の縦穴へ通じる入り口があります。キノコ岩まで来たらU.F.O岩は目の前です。
  3. 徐々に全貌があらわになるハマサンゴに驚嘆すること間違いなし。ハマサンゴの下は過去にネムリブカの目撃情報もあります。まあ地形ポイントなのでどこで休んでいても特に驚きはしません。U.F.O岩はハマサンゴのトップで-15mほどです。周りを見ると徐々に崩れつつある様子が見てとれます。
  4. カクレクマノミも-15mほどに暮らしています。説明が難しいですが、ハマサンゴから少し沖に見える根へ向かって泳いでみるとバッタリ遭遇したりするかもしれません。
  5. カクレの後はまたしても地形の間を縫っていきます。うまくいけばクレバスの隙間を通っていけますので探してみて下さい。行き止まりなら引き返せばよいだけです。
  6. 一通り楽しんだら陸の方向へ向かいます。ドロップ沿いもよく観察してみると丸い穴があったり、クレバスの入り口があったりします。
  7. 「ピサの斜塔」と「クマノミマンション」は一目瞭然です。丁度水深も-5mほどなので楽しみながら安全停止が出来ます。後は360度真北に向かえばおおよそOK。慣れるまでは途中で顔を出して場所を確認した方が確実ですね。特に干潮の時は釣り人がいる場合もあります。逆に干潮の時は水路の場所が分からなくなります。海況がよろしければ長い水面移動になりますが、大度浜海岸であれば全然許容範囲です。

見れる生き物

アオウミガメ、ネムリブカ、マダラトビエイ、カクレクマノミ、ハマクマノミ、カマスの群れ、アオギハゼ、ブッシュドノエルウミウシなど

ウミガメ情報

 大度浜海岸アウトリーフでのウミガメ遭遇率は高め。潜降後地形の中を楽しんでいる時に出会うことは少ないですが、広く泳いでいるとかなりの確率で出会います。個人的には水路からプール側へ回ってみると遭遇率高めです。

コメント

 大度浜海岸の地形は、地形をヒントに場所を把握する良い練習になります。小さなものでも特徴をとらえて覚える練習をしていれば、ほかの地形ポイントに行ったときでも大いに役に立ちます。で、ここでのナビゲーションのコツですが、私はいつもU.F.O岩を起点に考えます。自分がU.F.O岩の東西どちらにいるかを考えておくと、地形を楽しんだ後におおよそ地形に沿ってU.F.O岩に向かえばあとはそこから「ピサの斜塔」に向かうだけです。
 地形もまだまだ未開拓の部分が多数あります。アーチ・トンネル・洞窟・縦穴。探せばなんでも見つかるはずです。私も気になっている場所がたくさん。こんなに手軽に冒険心を満たせる場所はなかなかありません。なにか面白い地形があれば是非とも教えてください!!もっと水中マップの精度を高めていきたいと思っています。
 最後に沖出しについて。私も何度か沖出ししていますが、これと言って大きな発見はありません。途中でカメに会ったり、マダラトビエイに会ったり。その反面地形に大きな変化があるわけでもなく、珍しい生き物がいるわけでもなく、ハナゴイがめちゃくちゃ群れているわけでもなく。それなら潜降後の地形を隅々まで探検する方が個人的には楽しいです。1つ沖出しする際の注意点を書いておくと、絶対にコンパスをセットしておくこと。いや、言うまでもなく普通のことなのですが、大度浜海岸の水路側は案外水深の変化が少ないうえに、砂地に大きな根がいくつかあるだけで地形の変化も乏しく、リップルマークも大して使えないので頼りになるのはコンパスしかありません。この時に体内のコンパスもしっかり保っておかないと疑心暗鬼になり、かなり不安になります。大度浜海岸は海況によってはエグジット場所も限られますので特に注意が必要です。

 

過去ログ集

度水路 スキューバダイビング ログ154
大度浜海岸 スキューバダイビング ログ133
大度・プールスキューバダイビング ログ112
大度浜海岸 スキューバダイビング ログ87